テレワーク導入後のアンケートで気づいたメリットと課題
| テレワーク
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止と、お客様やGOFIELDメンバー、家族の安全を確保する目的で2020年4月2日(木)より希望者に対してテレワークを推奨。
香川県内での累計感染者数の増加もあり、2020年4月20日(月)時点で約7割のメンバーがテレワークに切り替えていました。
会社としては就業規則本則とは別にテレワーク規定を策定。
顧問の社労士にGOFIELDからの要望を伝え、ベースを作成。そこから社長と人事担当者が調整を行い完成しました。
2020年5月25日の全国に対する緊急事態解除宣言をうけ、6月からは出勤とテレワークをメンバー自ら選択できるようにしていますが、引き続きテレワークを希望するものも多く、全体の約3割のメンバーがテレワークを行っています。
コロナ以前は「自宅は誘惑が多くて集中して仕事はできないかも」と言う声も聞こえていましたが、実際にテレワークをしてみると自分にはこちらが合っていると感じたようです。
テレワークをしてみて感じたメリットや困ったことなど、社内のアンケート結果と合わせてご紹介します。
2020年4月のテレワーク推奨以降、テレワークを行いましたか?(22名回答)
回答の選択肢 | 回答割合 | 回答数 |
---|---|---|
はい | 68.18% | 15名 |
いいえ | 31.82% | 7名 |
以下は「はい」と答えた15名に質問しました
出勤とテレワーク、どちらが働きやすいですか?
回答の選択肢 | 回答割合 | 回答数 |
---|---|---|
出勤 | 20.00% | 3名 |
テレワーク | 80.00% | 12名 |
テレワークのメリットは?(複数選択可)
回答の選択肢 | 回答割合 | 回答数 |
---|---|---|
通勤時間がない | 93.33% | 14名 |
業務に集中できる時間が増えた | 53.33% | 8名 |
自分のペースで業務に取り組める | 60.00% | 9名 |
オン・オフの切り替えがしやすい | 13.33% | 2名 |
家族との時間が取りやすい | 60.00% | 9名 |
子育てと仕事のバランスが取りやすい | 40.00% | 6名 |
その他 (具体的に) | 40.00% | 6名 |
通勤時間はおおよそ10~30分程度のメンバーが多く、比較的オフィスの近くに住んでいますが、それでも通勤時間がないことをメリットに感じる意見が多い結果になりました。
周囲から話しかけられることも無いため自分のペースで業務に取り組むことができると感じる反面、オン・オフの切り替えは難しく個人的な課題として工夫するメンバーもいます。部屋の環境を整えて「仕事に集中する場所」とはっきりと分けることで、集中力を保っているそう。
テレワークでも仕事のリズムを保つ工夫の1つとして、フルタイムメンバーは業務開始前に所属長とビデオ通話でその日のタスクを簡単に報告することを義務付けています。1日1回必ず顔を合わせて挨拶をすることで、感謝を伝える場になったり、相談をする時間にもなっています。
パートタイムメンバーはSlack(社内のコミュニケーションツール)で業務開始と終了を連絡。テキストだけでは伝えづらい・まとめにくい課題や質問は音声通話機能を使って直接連絡を行っています。
その他のメリットとして、以下のような意見がありました。
- 昼食の自由度が上がり楽になった
- 休憩時間に人の目を気にせずしっかり休むことができ、リフレッシュできる
- 緊急事態宣言中も自宅で子どもをみられるので安心できた
- 学童保育の必要がなくなり出費が減った
- 学童にお迎えに行く時間が削減できた
- 放課後、子どもの友達を家に呼べるようになった
- 子どもを「おかえり」と出迎えることができるようになった
- 休校から授業再開のタイミングで登校日がまばらだった時も、自宅で仕事ができるので無理なく業務に取り組むことができた
- 平日の宅配便の対応ができる
- 休憩時間中にできた隙間時間を趣味にあてられる
- 機器の関係上、自宅の方が作業効率が良い
- 作業中に話しかけられて中断することがなくなったので、作業効率が上がった
- 始業時間のギリギリまで子育てに参加できる。出勤していたときは100%妻の負担になっていた朝の時間に関われるのがありがたい
- 家庭内のコアタイムに必ず自宅にいることができる(18:00~19:30はこどもにごはんを食べさせて、お風呂に入れて、歯磨きをする時間)
テレワークを実施してみて、自身の効率が上がったと思いますか?
回答の選択肢 | 回答割合 | 回答数 |
---|---|---|
とても上がった | 20.00% | 3名 |
上がった | 60.00% | 9名 |
変わらない | 20.00% | 3名 |
下がった | 0.00% | 0名 |
とても下がった | 0.00% | 0名 |
テレワークのメリットでも関連する回答があったとおり、業務効率が上がったと感じるメンバーが多い結果となりました。
効率が下がったと感じているメンバーがいないことからも「自宅には誘惑が多い」という心配はクリアできており、業務に必要な環境や設備についても大きな問題はないようです。
チーム内でのコミュニケーション量について教えてください
回答の選択肢 | 回答割合 | 回答数 |
---|---|---|
とても増えた | 6.67% | 1名 |
増えた | 0.00% | 0名 |
変わらない | 60.00% | 9名 |
少なくなった | 26.67% | 4名 |
とても少なくなった | 6.67% | 1名 |
オフィスに来られたお客様からも「静かな会社ですね」と驚かれるほど、もともとパソコンに向かって黙々とサイトを作るメンバーが多く、連絡事項や相談もSlackで複数人に対して行っていたため、コミュニケーション量は「変わらない」と感じているメンバーが半数以上となりました。
コミュニケーションの取り方も個人差はありますが、顔を合わせなくなったことで、Slackでも感情が伝わるように配慮する、口頭で補足をする、ツールを使い分けるといった工夫をしています。
- 内容に合わせてツールを変える(業務関係はSlack、面談はZoom、プライベートの連絡はLINE)
- リアクションがないと相手の作業が止まってしまうこともあるため、Slackは即返信
- Slackで早めのリアクション
- 不明点はすぐに確認するようにし、コミュニケーションエラーが発生しないよう気をつけている
- 遠慮せずにSlackでやりとりする
- 疑問に思ったことがあれば早めに質問する
- 電話やZoomなど口頭でのコミュニケーションを取り入れる
- テキストだけで終わらさず、気になった事などあればSlackコール/電話を使用。必要に応じビデオ会議に切り替え
- 週1回程度はチームメンバーの様子を見る意味でも出社
- ”工夫したいこと”として、テキスト中心のコミュニケーションになり相手に感情が届きづらいので、特に指示やお願いをする立場の場合は「!」など感情をのせられる記号を多様するように心がけている
- 対面ではないぶん、少しでも他の意図として取られかねない表現は避けたり、なるべくプラスの印象を与える言葉を多く使うよう配慮
- テキストで伝わりづらそうな細かなニュアンスは電話で口頭のコミュニケーションを取っている
- 対面でやりとりすることがなくなった分、積極的に電話やチャット、LINEでのやりとりをするようになった
社内コミュニケーションの手間について教えてください
回答の選択肢 | 回答割合 | 回答数 |
---|---|---|
かなり手間が増えた | 0.00% | 0名 |
少し手間が増えた | 33.33% | 5名 |
どちらとも言えない | 40.00% | 6名 |
少し楽になった | 26.67% | 4名 |
とても楽になった | 0.00% | 0名 |
周囲の表情や状況が見えづらいテレワークでは、受け取る側の状況に配慮したコミュニケーションが求められると考えるメンバーが多いためか、少し手間が増えたと感じる意見もあります。
業務に支障をきたす課題とまではいかないものの、コミュニケーション不足で効率が低下する、やり直しが増えるといったことを避けるためにも改善が必要です。
今後(コロナ収束後)も定期的にテレワークを利用したいと思いますか?
回答の選択肢 | 回答割合 | 回答数 |
---|---|---|
テレワークに切り替えたい | 60.00% | 9名 |
ときどき利用したい | 26.67% | 4名 |
どちらとも言えない | 6.67% | 1名 |
あまり利用したくない(出勤したい) | 6.67% | 1名 |
半数以上がテレワークの継続利用を希望する結果に。Afterコロナ時代がやってきた場合も、状況や希望に応じて出勤とテレワークの選択ができる職場環境が求められているのかもしれません。
テレワークで工夫したこと、困ったことを教えてください
工夫したこと
- 業務開始前と昼休憩に外に出で、気分転換をしていた
- 出社していた時は話さなかったメンバーとも積極的に連携することで会話が生まれている
- 外出予定がなくても、出社していた時と変わらず身だしなみを整えて業務を開始することで、プライベートから仕事への切り替えをしている
- 出勤しているときと同じような身だしなみで、勤務していることを自覚するようにしている
- 対面で数ヶ月会っていなくても、オンラインミーティングで顔を合わせているので、寂しい、疎外感などネガティブな感覚にはならない
- 子どもがいる場合に業務をする場所を分ける
- モニターを増やす
- オフィスの自分の作業環境を自宅で再現した
困ったこと
- パソコンがスムーズに動かないことがあり、できない作業が発生したり時間がかかったりした
- 大学のオンライン授業をうける子どもとWi-Fiを共有していたため、インターネットに繋がりにくいことがあった
- 自宅に仕事をするスペースがないため確保に困った
- ネット環境が悪いときにZoomを利用した打ち合わせに支障があった
- 音声での会話で聞き取りづらいことがあった
- ダイニングチェアで仕事をしているので、姿勢が悪くなり身体のあちこちが痛くなる
- 職場でなにが進行しているのか、どんな空気なのか、どの程度忙しいのかが分からない
- 共感に時間がかかる
- 出勤しているときよりメンバーの状況が見えにくい
- 困ったことがあった時に、気軽に声をかけて聞くことができない
出勤を選択した理由は?(テレワークから出勤に変更をした4名が回答/複数回答可)
回答の選択肢 | 回答割合 | 回答数 |
---|---|---|
設備が整っている | 50.00% | 2名 |
自宅で仕事ができるスペースがない | 50.00% | 2名 |
社内からしか接続ができない専用のシステムを使用する必要がある | 0.00% | 0名 |
押印のため | 0.00% | 0名 |
発送のため | 0.00% | 0名 |
緊急事態宣言が解除されてテレワークの必要がなくなった | 50.00% | 2名 |
その他 (具体的に) | 50.00% | 2名 |
出勤を選択したその他の理由は、社内での業務に慣れてもらいたいという上長の判断や、出勤の必要がある業務が発生しているため。どちらも状況を見ながら柔軟に切り替えができる状態です。
一時的とは言え、まさか出勤も外出も控える時代が来るとは想像もしていませんでしたが、より良い働き方はないかと模索し、1年かけて社内で利用するツールの見直しを行い、最適化と効率化を図っておいたおかげで、特別な混乱もなくスムーズにリモートワークにシフトすることができました。
テレワークにより状況がお互いにわかりづらくなっていると感じてはいるものの、出勤していた時よりも意識してリアクションをする、返信を早くするなどするように心がけてコミュニケーションが滞らないようにしています。
1ヶ月以上対面で会っていないメンバーでも、部門や参加しているプロジェクトが同じ場合はZoomで頻繁に顔を合わせているため出勤していた頃よりコミュニケーションの量が増えているという事もあります。
今は同期型コミュニケーションで補足していることも、お互いのコミュニケーションスキルが上がることで非同期型コミュニケーションに移行でき、更に効率化を進められる伸びしろにも期待しています。
これからも時代や状況に合わせた働き方を柔軟に提供するための改善を続けていきます。