上流工程はじっくりと

すでにウェブは単なる広報媒体ではなく企業戦略において非常に重要なポジションに位置づけられるようになりました。
ウェブ制作においては戦略策定や設計は以前より十分に吟味し担当者任せではなく経営者が積極的に関わる場面も多くなってきました。
逆に制作現場においては、ソフト・ハード共に制作環境も良くなり、ノウハウの蓄積やモジュール化も進み工数が短くなっています。
その分上流工程に十分時間をかけるといった感じで、昔のデザインありきだったウェブ制作現場とは随分変化してきたように思います。

極端な例では制作期間の間、クライアント先にウェブ戦略室を設け、ディレクターやエンジニアが常駐。
ほとんどのステークホルダーの方々とコミュニケーションと取りながら仕様を固めている案件もあります。
大規模サイトとなると気の遠くなるような作業が発生し予算も膨らむのですが、結果月数回の打ち合わせや電話やメールのやりとりだけでは得られないクライアントの強みや弱み、経営者も知らないような情報が得られる事も多く実制作に入った際のブレも無く良い物に仕上がります。
またコミュニケーションを重ねていくうちに最初は他人事だったクライアント側の従業員も徐々に本気になり、全員で作り上げたウェブサイトとなればその後の運用においても自然とモチベーションが上がります。

多くの人を巻き込むと大変な事も多いですが目的は何かという視点に立ち、得られる対価を考えると乗り越える価値は十分にあるのではないでしょうか。


関連記事

失敗しないホームページリニューアルマニュアル